サマリー
- 正式名称:シンガポール共和国 (Republic of Singapore)
※漢字表記は新加坡だが、略称が新だとニュージーランドと同じになり紛らわしいのと、以前、音訳で「星港」と表記されていたころの名残で、星となります。(来星など) - 人口:約530万人(2012年の情報)
- 面積:約710k㎡
※世界で19番目に小さい国です。対馬(約708k㎡)と同じくらいです。 - 人口密度:7612.68人/k㎡
- 人種・民族:中華系、マレー系、インド系、その他
※中華系74%、マレー系13%、インド系9%、その他3% - 宗教:仏教、イスラム教、キリスト教、道教、ヒンドゥー教
- 言語:マレー語(国語)、英語(公用語)、中国語、マレー語、タミール語
- 通貨:シンガポール・ドル(S$またはSGDと表記)
※S$1=約81円(2014年04月時点) - 日本との時差:-1時間(日本が13時の時にシンガポールが12時)
- 電圧、コネクタの形状:200~240V(230Vが一般的)、BFタイプ
※日本の電化製品は対応の物を除いて変圧器が必要、変換コネクタは下記の形状。
トピックス
シンガポールの宗教
主な宗教は、仏教、道教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教で、内訳が仏教:33%、キリスト教:18%、無宗教:17%、イスラム教:15%、道教:11%、ヒンドゥー教:5%となっています。日本と同様に国教は定まっておらず、多様な宗教を許容するような政治になっている。
一つわかりやすいのが休日で、以下のようにそれぞれの宗教の主要な祭日が休日になっており、それぞれの宗教に配慮した形になっていると思います。これも多宗教国家であるシンガポールの特徴だと思います。
- ニューイヤーズデー(1月1日(水)):無宗教
- チャイニーズニューイヤー1日目(1月31日(金)、2月1日(土)):中国文化
- グッドフライデー (4月18日(金)):キリスト教
- レーバーデー (5月1日(木)):無宗教
- ベサックデー (5月13日(火)):仏教
- ハリラヤプアサ(7月28日(月)):イスラム教
- ナショナルデー (8月9日(土)):無宗教
- ハリラヤハジ(10月5日(日)):イスラム教
- ディーパバリ (10月22日(木)):ヒンドゥー教
※日程は宗教的な理由で変動する可能性有り。 - クリスマス (12月25日(木)):キリスト教
シンガポールの言語
マレー語が憲法上の国語ですが、これはシンガポールがかつてマレーシア連邦の一員だったことの名残です。国歌がマレー語だったりするのはこういった理由からです。実質的には英語が共用語となっており、政府発効の公文章も英語表記なっています。
町中の標識や交通機関の表記は英語、マレー語、中国語、タミル語で書かれており、他民族国家と言うことを象徴していると思います。
教育という面では初等教育では小学校1年から英語を勉強し始め、平行してそれぞれの民族語(中国語やマレー語)を勉強するため若い世代の大多数がバイリンガル(民族の言葉+英語)となります。
また、英語はイギリスの植民地だったことからイギリス英語が用いられる場合が多く、colourやcentreなどのイギリス英語の表記が多いです。
特にシンガポール人がしゃべる英語をシングリッシュ(Singlish)といい、シンガポール独特の英語訛りと言われます。
文法も簡略化したり、単語を極端に短く言ったり、アクセントが独特だったりと、ぱっと聞くと中国語のように聞こえます。詳しくはシングリッシュ(Singlish)についてで詳しく説明しているので、こちらもご確認下さい。
また、余談ですが、シンガポール政府はシングリッシュの改善に取り組んでおり、TV等のメディアではシングリッシュが禁止されており、シンガポールの歌手ディック・リーの曲がシングリッシュが含まれていると言うことで放送禁止になっていたりしています。
東京23区との比較
以下が良く比較される東京23区とのデータ比較となります。
面積 | 人口 | 人口密度 | |
---|---|---|---|
東京23区 | 623k㎡ | 900万人 | 14589/k㎡ |
シンガポール | 710k㎡ | 530万人 | 7612.68/k㎡ |
差 | 114% | 59% | 52% |
※差は東京23区を基準にした場合の値です。
大きくなる国?
マレーシアから独立当初(1965年)は575k㎡だったシンガポールですが、その後埋め立てで面積が広がっています。
わかりやすいのが、1980年代にはシンガポールの国土面積は淡路島(592k㎡)と比較されていましたが、1990年代には東京23区(621k㎡)と比較され、現在は対馬(700k㎡)との比較がされており、現在(2014年)面積は約710k㎡です。1965年から現在までで135k㎡、1.23倍も面積が広がったことになります。
世代によってシンガポールの大きさの比較対象が変わったりするのはこのためです。
ラッフルズ・ホテルの目の前のBeach Roadは、名前の通り海岸でホテルの目の前の砂浜にパラソルをたてている姿がよく見られたそうですが、今ではマリーナ・センターとしてオフィスビルが立ち並んでいます。
チャンギ空港が埋め立て地に建てられているのは有名ですが、シンガポールの南側はマレーシアとの干渉もなく、重点的に埋め立てが行われ、島の南側の端から端まで埋め立てで拡張されました。
East Coast Road(東海岸通り)も埋め立てが進み、海岸線は元から1キロほど拡張されており、今では公園になっていますが、これも人工的に作られた海岸線と言うことになります。また、Jurongのほうでは点在していた島を埋め立てでつなげてJuron Islandを作り、今では工業地域として使われています。
日本との時差は1時間?
地理学的にはシンガポールと日本の時差は2時間ということになりますが、シンガポールは歴史的にマレーシアの標準時間に合わせており、マレーシアの時差と同じ1時間となっています。
また、1981年までは1.5時間の時差となっていました。 これはマレーシアの標準時が1981年まで半島マレーシアと東マレーシアで分かれており、シンガポールは半島マレーシアの標準時間を採用していた為、1.5時間となっていました。 その後1981年にマレーシア側が標準時間を統合し、日本との時差が1時間となりシンガポールもこれに追従した為、現在では1時間の時差になっています。
また、背景としてこの標準時間の変更でシンガポールと香港が同じタイムゾーンになり、今まで香港の金融市場の方が早く始まっていて不利だったのが、同じ時間に市場が開くことになり同じ条件になったというのも政治的な判断としてあったと思います。