日本でもスマップのソフトバンクのCM撮影に使われたことで有名になったマリーナベイサンズ(Marina Bay Sands)はシンガポールを象徴する建築物の一つです。
世界三大がっかりとも言われていたマーライオンも今ではマリーナベイサンズを背にした事もあり、見に来てがっかりすることは無くなったと思います。
この記事ではマリーナベイサンズの建設関係の情報についてまとめたいと思います。
マリーナベイサンズの建築概要
マリーナベイサンズ(Marina Bay Sands)は2010年7月23日にオープンし、マリーナベイサンズの設計はイスラエル系カナダ人建築家のモシェ・サフディが行いました。
マリーナベイサンズのデザインは海から入ってくる船が、ホテルを門に見立て、シンガポールの関門という意味を表している。また、横から見て’入’字形になっており、’入’字形というのは風水的にも良いとされているようです。
また、この’入’字形にするために東側のビルはイタリアのピサの斜塔(傾斜角5.5度)より10倍近く傾いている52度の傾きになっており、なんでもこの傾いた建造物の建築の困難さから当時は世界で最も作りにくい建築物という評価も受け、マリーナベイサンズの船の部分であるサンズスカイパーク以外のホテルの部分の建築は一次で選ばれた4社の業者の中でも工事入札段階で日本の清水建設とフランスVINCIは入札を辞退したそうです。
最終的には残った韓国の双竜(サンヨン)建設が受注し、適正工期より21ヶ月も早い27ヶ月で工事を終え予定納期よりも前倒しで建設し、数百億ウォンのインセンティブを受け取ったそうです。
サンズスカイパーク(マリーナベイサンズの船の部分)の建設
マリーナベイサンズの船の部分であるサンズスカイパークの建設は、日本のJFEエンジニアリングとシンガポールのヨンナム社の共同企業体が受注し、合計14回にわたり部品を200mへ吊上げる作業を行って建設したそうです。
長さ343m、幅38mのスカイ パークはサッカー場2倍の大きさの面積(1万2408㎡)もあり、重さも6万トンもある為、トランスファートラスという工法を使い、建物の中心に鉄筋の束で作った柱を設置し、スカイ パークの重さの60%は西側の建物に、残り40%は傾いた東側の建物に負荷が分かれるように作られています。
また、ホテル名にも入っているラスベガスのカジノリゾート運営会社ラスベガスサンズによって運営されており、中にあるカジノは単独としては世界最大の規模を誇るカジノだそうです。
三棟あるホテル部分は57階建てで、高さは200m、部屋数は2561室というシンガポール最大の総合リゾートホテルとなっています。
有名なサンズスカイパークにある屋上プール(インフィニティプール)は地上から150メートルにあり、世界一高い場所にあるプールを謳っており、このプールはホテル宿泊者しか泊まれない為、ホテルの売りの一つにもなっています。