魚生(ユーシェン:yu sheng)

魚生(ユーシェン)とは

シンガポール独自の旧正月料理で、魚は中国語でyu(イュー)同じ発音の「余」は中国語で「余りが有る、豊かになる」ことを意味し、「生」はsheng(シェン)と発音し、同じ発音の「生」は「升(sheng)」とかけていて、「升」には上昇していくという意味があり、縁起の良い食べ物です。
※余談ですが、中国語では同じ発音の言葉を使って縁起を担ぐというのは良く有り、よく見る福が逆向きの倒福も同じ発音の到福(福が来る)という事で縁起が良いとされています。

 

1960年代にシンガポールで活躍していた4人の中国料理人が正月料理として魚生を生み出したそうです。

 

材料と食べ方

魚生は大根、人参、キュウリ、生姜など野菜を千切りにしたものに、すり潰したピーナッツ、ゴマと中国のワンタンから作ったクラッカーなどが入れられ、生魚としてサーモンが入ります。
食べる直前に店員さんがプラム・ソースとサラダオイル、コショウとシナモンパウダーを入れてくれるので、その後にみんなで混ぜて食べます。
※準備は店員さんに任せることが出来るのでお願いした方が良いです。

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食べる時に、みんなで立ちあがって、捞起「ローヘイ」(すくい上げるという意味)と言いながら、長い箸を使ってかき混ぜます。高くすくい上げた方が願いが叶うといわれており、すくい上げながら願い事を言います。これはすくい上げる動作が網を投げる動作に似ているとも言われており、福を呼び寄せる動作という事らしいです。

 

高くすくい上げた方が縁起が良いということで、テーブルがぐちゃぐちゃになってしまいます。

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旧正月の期間(1月下旬から2月中旬くらい)はCristal Jade等の町中の中華料理屋で食べることが出来ます。
大中とサイズがあり、小でも2人では少し多いですが、サラダなので軽く食べることが出来ます。

 

材料の意味

材料はそれぞれ以下の様に富を表しており、盛りつけも色鮮やかに宝石がちりばめられているようになっています。

  • オイル:富と幸福の流れ良くする潤滑油
  • プラムソース:財をもたらす
  • 胡椒:降り注ぐ笑顔
  • 刺身:有り余るほどの富
  • ライム:幸運と成功と財
  • ワンタンの皮:黄金

味はしゃきしゃきと野菜やクラッカーの食感が楽しく、プラムソースで少し甘い味付けになっています。
シンガポールのオリジナルの文化なので、是非試してみてください。

1 Response

  1. 2017/02/13

    […] それまではランチやディナーのレストランでも、中国正月を祝うローヘイ/魚生(ユーシェン)をするグループで賑わっています。 […]

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