ホーカーセンターって?

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東南アジアといえばあちらこちらにある屋台が現地の人たちの生活の中心になっていますが、ここシンガポールには路上の屋台はありません。シンガポールではその代わりにホーカーセンター(ホッカーセンタ)が所々に有り、ローカルフードを味わう事が出来ます。

また、夫婦のほとんどが共働きのシンガポーリアンは自宅で食事をすることはほとんど無く、毎日家族でホーカーセンターに行って簡単に食事を済ませることが多いようです。

ホーカーセンターとは?

Hawker Center(ホーカーセンター)のHawkerは英語で行商人を意味し、過去のシンガポールでも今の他の東南アジア同様に行商人による路上の屋台が中心でしたが、1960年代の都市化に伴い無認可の屋台や屋台の不衛生さ等の問題を解決するために政府主導で作られた食堂の様な場所で、出店場所を屋台で飲食物を販売していたHawker達に提供し、町中から屋台を撤廃した事が始まりです。
そのため今でもシンガポールでは(ラオパサのサテー屋を除いて)屋台は無く、代わりに屋台で食べれるようなローカルフードはホーカーセンターで楽しむ事が出来ます。

また、ホーカーセンターはすべてNational Environment Agency(環境庁)、住宅公団(HDB)、JTCコーポレーション(総合開発計画公社)が管理しており、商売をはじめたい人は申請することで場所を割り当ててもらい、賃料と清掃などホーカーセンターの維持にかかる費用を負担する事になります。また、賃料は入札方式となっていて、複数人が希望する場合は一番高い値を付けた人が落札となります。
※余談として、2012年までは複数人が入札しないと落札出来ない仕組み(他の希望者が来るまでPending)でしたが、それ以降は1名でも応札でき、賃料が下落したようです。

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NEAのTender Notice Tableで月ごとの空いている物件と入札結果が確認できます。

例えば、チキンライスで有名なMaxwell Food Centreだと、賃料が一月約S$3000で、管理費のS$663.68が場所を借りるために必要な金額になります。ただ、どこもこんなに高いというわけでは無く、環境客向けでは無い通常のホーカーは数百ドルから借りれ、郊外のホーカーだと賃料がS$10ドルというのもあります。

衛生面は?

東南アジアのローカルフードと言えば衛生面が気になりますが、設立の理由にも不衛生さの解消が掲げられており、観光立国としての取り込みに力を入れているシンガポールらしく衛生面も安心できるレベルです。

前述の通りホーカーの店主は管理費を支払い、そこから清掃スタッフをホーカー全体で雇っており、食べ残しや汚れはすぐ清掃され、食器やトレイはまとめ洗いされる為一定の清潔度が保たれています。

また、店舗内でゴキブリやネズミが見つかった場合は店主がS$500程度の罰金を支払うというシンガポールらしいルールで縛られており、店主も自主的に掃除をするようになっています。

衛生基準

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シンガポールのホーカーセンターにはすべて上の写真の赤枠のようなA~Dの札がー掲示されており、これがその店の衛生チェックの結果を表しています。

チェックはNEAの衛生基準に基づき行われ、AからD(Aが一番良い)のランク付けがされ、店舗への掲示を義務付けられています。また、一番低いDの場合は営業停止の可能性があります。

Bでも十分清潔ですが、気になる方はAのお店を選ぶようにすると良いと思います。

ホーカーセンター? フードコート? コーヒーショップ?

シンガポールではホーカーセンターに加えてフードコートとコーヒーショップがありますが、基本的には建物の所有者が誰になるのかという違いだけで、利用者側は気にせず同じように利用出来ます。

  • ホーカーセンター
    独立した建物、またはHDBの一角にある。(貸し主は政府)
  • フードコート
    ショッピングモールなどの建物の中にある。(貸し主はショッピングモール管理会社)
  • コーヒーショップ
    大規模な飲食店の中に複数の店舗が入っている(貸し主は店舗所有者)

特にコーヒーショップはマレーシアでもよく見られるビジネスモデルで、大きめの建物所有者が建物を分割して飲食店オーナーに貸し出し、オーナーは飲み物のみの店舗(コーヒーショップ)を営業し、他の店舗では飲み物の販売を禁止することで貸し出した飲食店に来た客が飲む飲み物でも利益をあげるという仕組みです。

そのため基本的にはコーヒーショップには飲み物を扱った店舗は一つだけになります。

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※コーヒーショップの例

2 Responses

  1. バクテー大好き より:

    こんにちは!再開楽しみにしていました!
    漠然とホーカーズとフードコートって思っていましたが、興味深く面白い記事でした。
    飲み物だけ一カ所で、というスタイルはコーヒーショップなんですね~、なるほどなるほど。

    また記事を楽しみに読ませていただきます!

    • Singapore Guide Singapore Guide より:

      やっと再開できました!
      食べ物だけではなく、こういった情報も発信してきたいと思います(笑)
      何か知りたいことがあったら教えて下さいね!

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